皆さん、こんにちわ。
一昨日、今季はじめて私が雪かきをしました。
冬は寒くて外に出るのが億劫になるので、雪かきでもしないと運動不足になりそうです。
ところで、明日12月13日は、「聖ルチア祭」とのこと。
そこで、今回は、聖ルチア祭についてお話したいと思います。
聖ルチア(ルシア)祭とは
聖ルチア祭 は、キリスト教の聖人「ルチア」が亡くなったとされる12月13日に行われるキリスト教の宗教行事。
日本ではあまり聞き慣れないような・・・。
このイベントは、ノルウェーというよりスウェーデンで大々的にお祝いされているイベントのようですが、ノルウェーや近隣諸国などでもお祝いします。
では、具体的にどんな風にお祝いするのか見ていきましょう。
聖ルチアってどんな人物?
『ルチア』とはラテン語で光を意味するLuxまたはLucidから由来する名前。
ルチアの伝説が知れ渡ったのは中世ですが、彼女の生涯で、謎に包まれております。
確かなことは、304年に殉教したという事。
ルチアは、とっても優し女性で、体の弱い母のために、一晩中祈りを捧げ、病気から救ったり、結婚のための持参金を受け取らず、貧しい人のために使うよう母親を説得したり・・・。
でも、母に勧められた異教徒との政略結婚を拒み、キリスト教に忠誠を誓うが、その異教徒の彼の怒りを買ってしまい、拷問を受けてしまいます。
その中でも残酷、かつ象徴的なのは、ルチアの両目をえぐり出すというもの。
そんな残酷な仕打ちにも関わらず、奇跡が起き、ルチアは目がなくとも見ることができたといいます。
白い衣装とキャンドルで聖ルチアの行進
この行進ですが、特に小さなお子様がいる家庭ではとても重要なイベントだそうで、学校では必ず行うイベントだそう(子供がいない我が家ではあまり縁がなさそうです・・・)
古いしきたりでは、金髪の白人女性(年長の女の子)がルチア役を演じ、「ルチア」役の子が先頭に立ち、白い衣装を着て、ロウソクを付けた冠を被り、手にはロウソクをもち、同じ扮装をした少女たちと一緒に行進します。
ただ、現在では、「ルチア」役は、金髪の白人女性に限ったものではなくなりつつあり、多種多様な人種から選ばれるそうです。
また、従来は女の子限定だったようですが、近年では、男の子も参加できるよう、新しい役柄もあるそうで、人種や男女問わずに、子供達が参加できるイベントになっております。

スウェーデン大使館
(上記)写真出典元:https://www.facebook.com/EmbassyofSwedenTokyo/photos/a.171482992902230/636857206364804/
ところで、このロウソク、かなり奥深い意味があるようで、ロウソクは、生命が奪われるのを拒む火の象徴なのだそう。
そして、行進をしながら、ナポリ民謡『サンタ・ルチア』を歌うのですが、その歌詞は「ルチアが闇の中から光と共に現れる」という内容なのだそう。
スカンジナビア諸国はかつてユリウス暦を使っており、ユリウス暦によると「ルチア祭」の夜は一年で最も夜が長い、冬至。
この時期の夜は非常に暗く長いこともあり、「闇の中から光・・・」という歌詞とぴったりリンクしております。
また、盲目だったルチアが、目がなくて、見たり光を感じる事ができたという逸話ともリンクしてるような。
サフランパン『Lussekatter』(ルッセカッテル)でお祝い
また、この日に特別なパンを食べるそう。
特別なパンと聞き、興味津々な私。
ルチアのパン(ルシアのパン)は、サフランで黄色く色付けされたパン。
サフランにも意味があり、光を表現しているそうです。
そして、どうやらいろんな形があるようですが、代表的な形はS字。
なぜS字なのかは諸説あるようですが・・・。
そして、そのS字のパンにレーズンがちょこんと乗っております。

まとめ
今まで、聖ルチア祭なんて聞いた事がありませんでしたが、ノルウェーに来てから、今まで知らなかったことをたくさん学べて、面白いなって思います。
皆さんも、この時期にノルウェーにお越しの際は、是非、ルチアのパンを食べて、聖ルチア祭をお祝いしてみてはいかがでしょうか。